―――――――― 物語編:第二段 黒の音色 ――――――――


■おさらい

まずは、簡単に話のおさらいをしましょう。

重深歌の祖父の家に呪いの楽譜“黒音”がやってくる。



倫・重深歌・十三階段が邂逅。十三階段が重深歌にピアノを習うことに。



重深歌の祖父の家にて、呪いの楽譜を見つける。



十三階段はピアノお化け“奏”と出会う。



黒音に記された曲を弾いたことで奏は体を乗っ取られてしまう。



黒音を倒すために、十三階段が演奏バトルを挑む。そこに駆け付けた重深歌も参戦。



苦戦を強いられるも、連弾&歌を組み合わせることにより、黒音の演奏を上回る。黒音を倒す。



奏を救い出し、十三階段は彼を新たな学校お化けとしてスカウトする。





■黒の音色を書いたきっかけ

学校の怪談を作る上で、音楽室のお化けは欠かせないだろうというのが始まりでした。音楽室の怪談と言えば、ベートーヴェンの肖像画が動き出したり、誰もいないはずのピアノが勝手に演奏を始めるといったものが代表的です。
一番最初のプロットは、首刈り編の超初期プロットと同日に作りました。この時点で「ねこふんじゃった×連弾」で悪いお化けと演奏勝負をするアイディアは決まっていました。物語の展開はだいぶ異なっていますがね。



また、私自身小学生のときにピアノを習っていたことがあり、その中で“猫ふんじゃった”の連弾をピアノ教室主催の演奏会でやった経験があります(しかも、ピアノ超初心者の母親とでした)。私自身、それなりに思い入れがある曲なので、是非お話に使いたいなと思いました。
ラッキーなことに、猫ふんじゃったは著作者不明で著作権フリー&重深歌が猫好きという設定もありましたしね!
物語の冒頭で幼少重深歌が母親と連弾しようねという話をしますが、ちょいと私の思いでをブレンドした結果です(笑)

それに、ちょうど猫ふんじゃったは黒鍵を多く使う曲なので、黒の音色という不気味なタイトルにピッタリだというのも採用の理由です。その後になって、黒鍵のエチュードという曲を見つけ、相手のお化けに弾かせる曲にしようと決めました。







■幼少重深歌……かわいいかな? かわいいよね! ね〜♪

幼少重深歌

私のお気に入りキャラクター、藍澄重深歌の幼少時代をプロローグで書いてみました!
実はプロローグを書くのが一番楽しかったんじゃないのかというくらいここはノリノリでした。

特に、言い間違いは書いていて「かわええぇええ!!」って思いっぱなしでしたよ。う……きめぇ★きめぇですね。
「らんどるせ……らんせどる!」
「ぴるくす……ぴくるす!」
「ポトス!」
「あちねんぶる!」
ですもの。

ちなみに、“あちねんぶる = ジャグルジム”は私自身が幼少のときの間違い言葉です。
……つまり義弓は、幼女重深歌と一体化しているッッッ!!……はう……きめぇぜ☆

通報だぜっ☆

……と、気を取り直して、まじめに話しますね。

実は、このプロローグでの重深歌の性格が後の伏線へと繋がっているのですが、お気づきになられたでしょうか?

重吉のもとにやってきた黒鍵楽譜を、重深歌が手紙だと思いポストに投函したがるのですが、彼はそれを拒みます。……しかし、重深歌はあとでこっそりとそれを重蔵宅の敷地内のポストの中に投函してしまうのですね。
さらに、そのポストの鍵まで当時の遊びで隠してしまうものだから、長らく黒鍵お化けは眠り続けていたのです。






■超初期第一プロットは全然違う

最初のプロットをペタリ!(エクセルで作ってます)

二段初期プロット

第一話同様、こちらもだいぶ現在と違いますね。

★この初期段階では、終始重深歌は十三階段の存在を知らない運びでした。しかし、せっかくのキャラクターたちの絡みを多くしたかったので、その構想はやめました。

★また、この段階では、重深歌も十三階段もピアノを弾かないことになっています。


★最初にこのプロットでやりたかったことは、旅の準備をする倫と十三階段を書くことでした。街に進出した十三階段が楽しく、おやつなどをお買いものをする様子を書いてみたいなーと思っていたのでした。しかし、どうにも話が長くなりそうなので、この後このプロットを崩すことにしたのでした。


※ななしのおろちの一話あたりの文字数は50000字前後を心がけています。演出含めてのプレイ時間にすると、1時間〜1時間半くらいでしょうか。

ちなみに、首刈り編が約45000文字、黒音編が約55000文字です。

場面転換の多い首刈り編よりも、終始ピアノの家で話が進む黒音編の方が文字数が多いのは不思議に思うかもしれません。
おそらく、黒音編はキャラクターの絡みが増えたことと黒音が良く喋ることが主な理由だと思います。

★また、第二段のプロットが大幅に変わった理由として、背景素材のほとんどを私自身が撮影をしに行った事が挙げられます。
倫や重深歌の部活テニスコートの写真や重深歌の祖父の家などを2013年の7月下旬に汗水垂らして撮りに行きました。

物語の展開を想像しながら撮影に臨んだので、なるべくたくさん使いたいなという気持ちがシナリオの変更に影響したのは少なからずあります。
(馬車の件なんか、まさに写真を使いたいからねじ込んだのです)

馬車シーン






というわけで、今回はここまでということで。それではおしまいです。(^o^)ノ

次回は5月11日頃を予定しています。諸事情により更新は日曜日となります。



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