―――――――― 物語編:第一段 首刈りの視線 ――――――――


■おさらい

まずは、簡単に話のおさらいをしましょう。

重深歌、旧校舎探索中に、首刈りに遭遇。魂を取られる。
(地震によって、首刈りが封じられていた首なし地蔵が破損したことが事の原因)



倫のもとに意識不明の重深歌からメールや電話が届く。



倫、首刈りに遭遇。謎の電話の声に従い、旧校舎へ。



十三階段と邂逅。協力して首刈りと戦うことに。



一時はピンチになるものの、「処刑台の段数=十三段」がきっかけで首刈りを倒す。



重深歌、首刈りの記憶をなくしたまま、意識を取り戻す。





■首刈りの視線の元ネタ

実は、この話のきっかけとなった学校の怪談があります。私の母が通っていた小学校にあった噂です。

母の通っていた小学校は当時木造で、廊下には小さな“穴”が空いていたそうです。
そしてその穴を覗き込むと“赤ん坊”が向こう側からこちらを見ているのこと。
学校ができる前、そこはお墓で、そこに眠る赤ん坊の幽霊が見えるというお話です。
(実際には、そこはお墓の跡地ではないみたいです。 小学生の間で流行った噂話というやつです。また現在は建て替えられて、木造ではないようで)




もう、おわかりですね。
首刈り編の“廊下の穴”と“向こうから覗き込む目”はここからきています。
そこに、首を狩るお化けという要素を掛け合わせたのが本作です。
ちなみに、最初に“廊下の穴×首刈り”を思いついたときにメモしたのが下の絵になります(コピー用紙の切れ端に描きました(笑))。

少し、見にくいかもしれないですが、ご勘弁を……しかも走り書きですね……。

なので文字くらいは補足します。

一段、きっかけイメージ

・シーンアイディア
床の穴をのぞく ⇒ ろうかをうつす ⇒ ??がでる (※??=首刈り) ⇒ 目がのぞく ⇒ 鎌がくびにあてられる





■当初の予定では、「首刈りの鎌世界」ではなく「異空間の神社」で戦う予定でした

最初のプロットをペタリ!(エクセルで作ってます)

一段初期プロット

だいぶ現在と違いますね。

★倫が入院せず、彼女の家に直接首刈りがやってくるという展開になっていますね。
これは、設定上の倫の家と四小旧校舎の距離がだいぶ遠いため変更になりました。
また、家に閉じこもるより、入院させたほうが展開として面白いかなという考えもありました。

★本編中では書いていませんが、重深歌はあまり交友関係を持っていません。
普段の言動とは裏腹に実は人見知りをするタイプです(人間相手に)。
けれども倫と特別仲が良いという少女です。ゆえに、クラスの異なる倫とよく一緒にいるという設定になりました。

※ とはいえ、今後の話の運びによってはこの設定は変わるかもしれません。本編で記していない限りそれは私の脳内妄想&設定なのですから。

★そして最大の変更点は「異空間神社」や「封魔の杭」という設定ですね。

一度この設定で本編を最後まで書いたのですが「いったい誰が何のために作ったのか」の理由がどうにも、私が想定している最終回へ繋げるには納得いくものにならなかったので、変更になりました。

※ 異空間神社は旧校舎の校長室の扉に妖力を使うことでつながるという設定だったと思います。

★そして、エピローグの「エスカレーターに戸惑う十三階段さん」です。
確か、「十三段目が分からん!!」という感じで彼女があわあわするという絵を思いついたのでした。ただ、彼女をまだ街に進出させるのは早いかなと思いやめました。







というわけで、今回はここまでということで。それではおしまいです。

次回は1月18日頃を予定しています。



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