―――――――― 物語編:第四段 水際の邪気 ――――――――
■第四話のおさらいです
プロローグ:翠が砌手から逃げる。記憶を失う。
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陽鞠、プールにて翠と出会う。
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翌日、陽鞠、十三階段と出会う。
そして、意識不明の翠を草むらにて発見。
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砌手と第一遭遇。一先ず窮地を脱する。
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翠の意識回復。砌手の情報を得る。
また、翠が河童であることも判明。
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砌手と第二遭遇。十三階段が捕まる。
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翠と陽鞠。逃げつつも、十三階段救出へ動く。
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翠が陽鞠の尻子玉を使って変身。
窮地に落ちつつも、十三階段を救出。
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十三階段が新たに得た情報をもとに、砌手を倒す作戦を決行する。
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「時計回り」「河童のお皿」「噴水」を使った戦いを展開し、勝利する。
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翠、妖力切れで、本来の妖怪としての河童姿になる。
そんな、翠を十三階段が面倒を見ることになる。
また、「新・学校の怪談」のプール担当として、翠が決定する。
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エピローグ:市民プールで皆で遊ぶ。その中で、事件が引き起こされた理由を十三階段と奏が振り返る。
「水際の邪気」おしまい。
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■第四話について思っていること
まず、第四話は「黄海陽鞠」というキャラクターをもっと知ってもらうためのお話です。
第三話の百化編では、ネガティブな彼女の描写が多かったため、今回はなるべく明るい所を見ていただこうと思っていました。
例としては、重深歌との掛け合いや、プールシーンですかね。
また、前回では逃げてばかりだった彼女が、勇気を持てるようになった姿も、このお話の見どころではないでしょうか。
友達を得ることができたのも勿論ですが、本編中で、彼女は自身のなかにマボロシのように漂う感覚に「勇気」をもらうシーンがあります。
これは、第三話にて起こった、百化の片割れとしての倫との別れの、微かな記憶からのものです。
十三階段が彼女からその事件の記憶を消したとしても、感覚としてその思いは生きているのかもしれません。
※「幻」を「マボロシ」とカタカナ表記をしているのは、「形なくとも。しっかりとそこにある」というのを表現したかったからです。
実際、画面で見ると、「幻」「まぼろし」よりも「マボロシ」といったカタカナの方が目に入りやすいですしね。
あ、私の本棚にある「マボロシの鳥」という短編集が目に入ったのがこの案の切っ掛けでもあります。
☆第四話の始まりは、第三話との対比であったりします。
三話のネガティブのオープニングとは対称的に四話ではポジティブな陽鞠が幕開けしています。
ちょーっとした、私なりの夏編のお遊びであります。
お気づきになられたでしょうか?
ちまちまと、似て非なる文章を転がしていたのです。
■完成版に近い、使われなかった初期案を紹介です
この案では、「尻子玉」を使っての変身はありませんでした。確か、その案を思いついて、今の内容に変更していったのだと思います。
また、今の案になったばかりの頃は、十三階段ではなくて、重深歌が砌手に掴まる展開でした。ゆえに、途中まで重深歌が絡んでくる展開が多かったのです。
しかし、陽鞠というキャラをより動かすために、なるべく中心展開でキャラを減らすため、重深歌犠牲をカットし、そこに十三階段を配置しました。結果として、陽鞠と翠の2キャラが多く考え、決意し、動く、といったことができたと思います。
※ちなみに、ちなみに。この「七誌野市の城咲沼」周辺案の前の、全然別の案がありそれは、中盤くらいまでは、実際に書いてました。
内容としては……陽鞠、倫、重深歌達が市の子供会キャンプで山に行き、そこの山に住み着く悪意「招き手(この頃の呼び名)」とキャンプ場近くの川で暮らす河童「翠」が登場して……なお話でした。
この案を、ボツにしたのは「テントから外をみた写真」「テント内」「キャンプ場」といった写真がフリーで見つからなかったからが大きいです。
他にも、山や川、自然まわりの写真を自分で撮影するにはちょっと厳しいからです。
それに引き替え、現在のプール案は実際に、地元の市民プール(プール開き前)に行って、撮影してきました。金網の隙間にカメラを入れて……。
傍からみたら、水のないプールを撮影してる意味不明な不審者ですが……。
それでは、今回はこのくらいでおしまいです。(^o^)ノ
次回は2月14日頃を予定しています。
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