―――――――― キャラクター編:砌手 ――――――――


■城咲沼に潜んでいた悪霊、砌手(みぎりて)

砌手 「水際の邪気」編にて登場する悪意、砌手の紹介です。

この悪意は水辺を発端として出現する、いくつもの無数の『右手』から構成されています。

作中でも触れていましたが、右手⇒みぎ(り)て⇒みぎりて……となります。

※最初に話しを書き上げたときは、砌手ではなく砌(みぎり)という名前でした。
しかし、サブタイトルで名前を表示する際に、漢字一文字だと、見栄えが悪い事に気が付きまして、砌手に変更しました。








■砌手の行動原理に関して

まず、砌手は右手で構成されているため、基本的には直線あるいは左方向(反時計回り)にしか進みません。
右方向(時計回り)に曲がろうとすると関節の関係上非常に小回りが悪くなります。

※作中で十三階段が見つけた攻略法の一つがこれに当たりますね。

次に、この手は水場を始点として次々に分裂するように増殖し腕を伸ばすのですが、始点となる水場は、『波がほぼ無い』ことが条件となります。

波のある場所に根を張ろうとすると、上手くできずに、不安定な動きをしてしまいます。
※作中では、陽鞠のおしっこに対して対応できなかったことや、小川の水を超えられなかったことが、それに当たります。


すると、翠(大人)を刺した後の夕立ちに対応したことが矛盾となりますが、これにも理由はあります。

作中では、十三階段が雨の弾きによる動き制御を推理していましたが……。実際を彼女は目撃していないので、あくまでも推理で終わっています。


本当の所は、あの時点でだいぶ増殖をなしていた砌手が、新たに根の始点を複数設置し、雨による「波」を防いでいたという裏事情があります。

どういう事かというと、「遊歩道」という場所です。翠がいくつかのルートを壊していましたが、それでも自身たちの足場は壊すことはできません。

その足場の真下に根を張っていたのです。

そして、雨が降ってきた際は、少数の手を壁として配置し、始点への伝播を阻止していました。

そんなことができるのなら、十三階段たちを見事に騙して、完全包囲をやってのける程度の知能は有している訳ですね。





■砌手の正体

まず、作中でも語られていましたが、砌手の核となる部分は「赤ん坊それのような、小さな右手」です。

作中では、全く語る機会がなかったのですが設定は決まっています。(第五話につなげるように準備していたのですが、現在のところ、使う予定はないかもですが)

「怨霊」です。

城咲沼のそばには、七誌野城があります。城下町です。
かつて、そこには「色武(しきぶ)」と呼ばれる、「真昼」に人を襲う辻斬り(殺人鬼)がいました。
その色武は、自身が殺した相手の遺体から右手を切断し、沼に葬るという行為を繰り返していました。

右手を奪い沼に沈めていたのは……呪術のためです。色武自身が生まれつき、右手がありませんでした。
そんなおり、怪しげな呪術に出会い、右手を100本、沼に奉納すれば、右手が得られるという奇怪な結論にいたり……。という分けです。(実際、あくまでも、仮設定といった感じなので、このくらいしか決まっていなかったです……)

そんなこんなで……

そうして、時を重ねるうちに、その沼に捨てられた幾十もの「右手」達が、怨霊となったのが砌手です。
赤子から老人まで……右手を奪ったのですが、最初に奪った相手は「産まれて間もない赤ん坊」という……凶器染みたものでした。

そうして、始まりとなった赤ん坊の右手は……他を従えるようになったのです。










それでは、今回はこのくらいでおしまいです。(^o^)ノ

次回は3月27日頃を予定しています。




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